日本が好きな母親の教育方針により、アメリカで育ちながらも同年代の日本人と過ごすことが多かった幼少期。彼らが日本に戻ると文化や価値観の違いで日本の学校や友達となじむのに苦労するという話をよく耳にしていたため、その理由を知りたいと思い、日本で心理学を学べる大学を探していました。中でも同志社心理を選んだのは、実験的手法を重視した教育と充実した設備環境に惹かれたからでした。

入学してからは１年次から実験ができたり、講義や演習も実践的に学ぶ機会が多かったりと、難しい内容ながらも身をもって理解することができ、意欲的に学びたいと思える授業ばかりで楽しかったです。

アメリカに住んでいた頃は、親の転勤などでアメリカに引っ越してきたばかりの日本人や日本へ行くことになったアメリカ人をサポートしており、大学でも外国人留学生や海外留学を目指す日本人学生の支援に携わっていました。自分の知識やスキルによって人を支えられることにやりがいを感じていたので、卒業後もその経験を活かしたいと考えて就職活動。企業によっては人事部の海外担当者がそのような業務を行っていることを知り、海外にも広く展開している会社を志望するようになりました。今の勤務先を選んだのは、インターンシップに参加した際や選考での採用担当者との関わりを通して、「従業員の物心両面の幸福を追求する」という経営理念が実際に社員の行動に表れていることを感じられたから。そのような社員の方々を人事担当として応援したいと強く思い、海外人事として就職しました。

現在所属している海外人事部では、社員やそのご家族も含めた赴任や帰任のサポート、現地滞在中の各種問い合わせ応対を行っており、時には現地の外国人との接し方などの相談に乗ることも。産業心理学で知った組織の在り方、教育社会心理学で学んだ個人だけでなくクラス全体を巻き込んだ学級課題の解決などの考え方を活かし、入社間もない時期からも人事担当として社員の方々のモチベーション向上に貢献できたと思います。

また、海外拠点の若手人事担当を対象とした研修を主催した際には、研修生たちに事前にヒアリングを行ったり各所との調整や手配を進めたり、先輩や上司と相談しながら自分にできることに取り組んだ結果、初めての経験ながら成功させることができました。参加者からも有益な情報が聞けたと喜んでもらえて、嬉しかったです。