TOPICS 心理学部卒業生 寺崎結香さん、藤村友美准教授、竹原卓真教授の論文が日本顔学会誌(25巻,1号,2025年)に掲載されました

クローン顔は「上下逆さ」でも不気味に感じられる — 顔の向きに依存しないクローン減価効果を実証 —

心理学部卒業生の寺崎結香さん(論文投稿時は学部4年次生)、心理学部の竹原卓真教授および藤村友美准教授による共同研究論文が、日本顔学会誌に掲載されました。

本研究では、同一人物の顔が複数同時に提示されることで生じる「クローン減価効果」に着目し、顔の向き(正立・倒立)がこの効果に及ぼす影響を検討しました。クローン減価効果とは、全く同じ顔が同一空間内にいくつも存在する状況において、不気味さや不快感が高まる現象です。

大学生143名を対象とした実験では、クローン顔・非クローン顔・単独顔の画像を、正立および倒立の条件で提示し、不気味さ、現実世界でのあり得なさ、不快感について評価を求めました。その結果、顔が正立であるか倒立であるかに関わらず、クローン顔は他の条件に比べて有意に不気味で不快に評価されることが明らかになりました。つまり、クローン減価効果は顔の向きに依存せず生じることが示されました。

一方で、不気味さの評価においては、倒立顔の方が正立顔よりも高い値を示しました。これらの結果は、顔を上下逆に提示しても、人物同定に関わる全体的な処理が完全には失われない可能性を示唆しています。

本研究の知見は、生成AIによる人物画像や広告・デザイン分野におけるクローン顔の利用に関して、人が感じる違和感や不快感を軽減するための理論的基盤を提供するものです。

掲載誌

 日本顔学会誌 25巻,1号, pp.76-83
 DOI:https://doi.org/10.11459/kaogaku.25.1.76

タイトル

 クローン減価効果は正立顔と倒立顔の双方で生じる

著者

 寺崎 結香(同志社大学心理学部 卒業生)
 藤村 友美(同志社大学心理学部 准教授)
 竹原 卓真(同志社大学心理学部 教授)

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