自閉症の方々への心理カウンセラーのボランティアをしていた祖母の影響で、私も人々と社会との架け橋になりたいと思うようになりました。同志社大学の心理学部を志望したのは、入学する前の年に文学部から独立したため、学べる環境がより整備されたと感じたからでした。

心理学を学ぶことで、心は読むものではなく客観的に解明できるものだと知り、非常に面白く感じました。特にポリグラフ検査器で脈拍・汗の量を測定し、被験者の嘘を見破るという実験は今でもよく覚えています。嘘をついているときは明らかに脈拍や汗の量が増加しており、私たちの実験班では百発百中で嘘を見抜くことができました。

また、在学中は、京田辺キャンパスの学園祭である「クローバー祭」の実行委員を務めました。営業・総務担当として、学校周辺のお店に飛び込みで協賛のお願いに回り、学園祭当日はメガホンでイベントの案内や募金のお願いをしました。当時の経験で培われた度胸は、今も役に立っていると感じます。実行委員のチームで1つのことをやり遂げた達成感は、一生忘れられない思い出となりました。

現在は、人材派遣の営業を担当しています。業務の中で多くの人と関わりますが、相手によって、コミュニケーションの取り方や問題が起きたときの対処の仕方などは違ってきます。どのような状況でも、大切なのは私自身を信頼してもらうこと。心理学部で学んだ「ハロー効果」や「単純接触効果」、「ミラーリング」といった手法を実践し、自分が担当する派遣スタッフやクライアントとも打ち解けられるよう頑張っています。仕事をする上では、心理学の知識に加えて、一つひとつ丁寧に対応することを常に心掛けています。日々の積み重ねにより信頼関係ができ、求人のご依頼をいただけたり売り上げが上がったりしたときは、本当にうれしいです。

人材派遣業は、自分が受注してきた求人で派遣スタッフがイキイキと働いている現場を、一番近くで見ることができます。派遣先の企業・スタッフ双方から「ありがとう」と言われたときは、非常にやりがいを感じます。