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学部紹介Faculty of Psychology

実証的視点と高度な知識を身につけ、
社会に広く活躍する人材を育む

Talk session6

同志社大学心理学部では、理論と実践というプロセスを経て、正しい知識と論理的な考え方を身につけます。日常生活のさまざまな場面に活かせる心理学。中でも人と人とのつながりに焦点をおいた社会心理学を専門とする及川先生と、及川ゼミの3人に、4年間の学びと成長について語り合っていただきました。

幅広い学びの背景には、
いつも人の心がある。

— 初めに、同志社大学心理学部を選んだ理由と、入学して感じたことを教えてください。

及川先生

穴澤さん 受験生時代は理系だったのですが、その頃話題になっていたiPS細胞や微生物を調べるうちに動物や人間の行動に興味を抱き、心理学を志しました。中でも同志社大学を選んだのは、教員の研究分野の多彩さが理由です。実際に入学してみると、期待通り個性豊かな教員による幅広い分野の授業を履修できたので、専門分野を決めるときも満足のいく選択ができました。
吉田さん(※) 私は単純に心理学部の研究テーマや授業内容が面白そうに感じたからです。将来の道も決まっていなかったので、自分が一番心動かされる学問を選びました。
佐田さん テレビドラマの影響で科学捜査研究所の仕事に憧れていて、心理職なら文系でも関われると知ったことが、心理学に興味を持ったきっかけでした。また、一口に心理学といってもさまざまな研究対象があることも魅力です。
及川先生 皆さんが言う研究の幅広さに同志社心理の良さがありますね。何を興味の対象としていてもその背景には必ず人の心がありますから。文理両方の考え方が求められる学問なので、理系出身の人も文系出身の人も入学してきます。文系だけど理系の学問に興味がある、もしくはその逆という人は、心理学部に向いているのではないかなと思います。
吉田さん 入学当初、心理学は文系のイメージが強く、統計のような数学的な学びには驚きました。実験手法を学ぶときも仮説を立てて検証するといった理論的な考え方が必要でしたが、授業は丁寧で、完全な文系だった私でもついていけました。
佐田さん 私も座学のみを想像していました。しかし実際は白衣を着てラットを扱ったり、他の学生の顔色を見ながら駆け引きをするゲーム形式の実験を行ったり、自分の頭や体を使って学べたことが印象的でした。
及川先生 1年次から実験に携われることは同志社大学心理学部の特長でもあります。また、統計に戸惑う学生は多いですが、少人数制で段階を踏んで教えるので、最終的には自分で実験データの収集から分析までできるようになります。心に関する知識を得るだけでなく、その知識が正しいかどうかを判断するために、論理的思考や検証する力を養うことが重要なのです。

社会現象に、
心理学の応用場面を見つける。

— 卒業論文はどのようなテーマで執筆されましたか。

穴澤さん

吉田さん 私は「デフォルト」を扱いました。他の選択肢があっても人は初期設定(デフォルト)に従う傾向があります。例えばスーパーのレジ袋は、辞退すれば値引きとするよりも、デフォルトを袋なしに設定する方が削減されやすいのです。このように、デフォルトは日常生活にも応用されています。
穴澤さん 私は選択肢の数がその選択の満足度や後悔度に与える影響について研究しました。オンラインアンケートを使って疑似的なネットショッピングをさせる実験方法で、ある程度選択肢が少ない方が満足度は高く、後悔度も低いという結果が得られました。あらゆるものの選択肢が多い今の世の中では大変興味深い結果です。
佐田さん 私は「心身相関の研究で、ガムを噛むことが筆記療法に与える影響を調べました。ガムを噛みながら悩み事を書くとネガティブな感情が軽減され、噛まない場合に比べて文章の構造がわかりやすくなるという結果が得られました。
及川先生 先の二人はアメリカ、佐田さんはイギリスの先行研究を発展させていて、最先端の分野を扱っています。このように内容は多種多様ですが、皆さん上手に先行研究を選びましたね。
穴澤さん 先生のアドバイスのおかげでもあります。テーマは自分で決めましたが、先行研究は先生がいくつか候補を示してくださり、その中から自分の興味のあるものを選びました。また、同じテーマに興味を持った人とグループで研究を行う形も大きな利点です。協力し合えたからこそ成し遂げられたのだと思います。
及川先生 グループワークや発表などでコミュニケーション能力も身につくのです。自ら発信する経験を積むことで、複雑な研究テーマもわかりやすく話せるようになっていきましたね。

— ご自身で成長を感じたところはありますか。

吉田さん 伝えたいことをシンプルにまとめる力がついたことに成長を感じています。就職活動においても、面接でわかりやすく話すことができました。これからも日常生活に応用していけると確信しています。
穴澤さん 論理的な考え方や読み書きができるようになりました。実験を繰り返すことで、先に仮説を立ててから検証していく癖がつき、考えることに時間がかからなくなったのです。文系の学部だったら実験レポートを書く機会などほとんどなかったでしょう。
及川先生 普通は身近な出来事で仮説を立てることはありません。心理学部の考え方を習得することで、個人的な経験や他人の意見だけでなく、データを適切に理解して判断できるようになります。

4年間で得たコミュニケーション能力が、
社会でも活きる。

— 卒業後の就職先と、これまでに身につけた力をどう活かしていきたいか教えてください。

吉田さん

穴澤さん 私は春から銀行に勤めます。心理学部ではデータや根拠に基づいて論理的に考えて話す力を培ったので、お客様のニーズを的確に掴んで経営をサポートできる銀行員になりたいと思っています。
吉田さん SEの仕事に憧れ、晴れてシステム会社に就職することになりました。まだどの部署に配属されるかはわかりませんが、どのような場所でも、心理学を活かして円滑な人間関係を築いていけるはずです。
佐田さん 私はテーマパークを運営する会社でITシステムを扱う専門職に就きます。2年次に受講した犯罪心理学の授業で、SNSが非行少年のコミュニケーション不足に影響している側面を知り、ITでそうした課題を解決したいと思うようになりました。テーマパークはお客様にとっては非日常の世界です。そこでのコミュニケーションをより楽しいものにするITシステムの企画や運営に、4年間の幅広い学びを応用していければと考えています。
及川先生 科学的な視点で心の仕組みに関心を持ち続ければ、心理学部で学んだことは社会でもきっと役立つでしょう。

刺激的な大学生活を、
ぜひ体験してほしい。

— 最後に高校生へのメッセージをお願いします。

佐田さん

穴澤さん 文理を問わず受験でき、門戸が広いのが心理学部のいい所です。人の心に興味がある人なら誰でも大歓迎です。
吉田さん 心理学というと就職のイメージが薄く不安を感じる人もいると思いますが、どのような職種にも活かせる学問だと実感しています。安心して学びに来てください。
佐田さん 個性豊かな学生や先生に囲まれ、刺激的な毎日を過ごせました。心理学部では新しい自分にも出会える、楽しい大学生活を送れます。
及川先生 同志社は、自分のやりたいことに挑戦できる大学らしい大学です。何を学びたいか考えて、目的意識を持って入学してください。

— ありがとうございました。

※正しくは土を用いる吉(つちよし)

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