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学部紹介Faculty of Psychology

身近な疑問を科学的に検証し、
心を深く知る。

Talk Session11

心理学では、日常生活におけるふとした疑問を深掘りすることが研究のきっかけになり得ます。認知心理学を専門として「顔の印象」や「感情認識」などについて研究する竹原先生と、3名のゼミ生にZoomを利用したオンラインミーティングで語っていただきました。

心理学は、イメージよりもずっと科学的。

— 初めに、心理学部を志望した理由と入学後に感じたことを教えてください。

山口さん

西脇さん 高校生時代、大学の方々が高校に訪問されて学部紹介してくださった機会があり、心理学部の視覚に関する実験が特に印象に残り、そこで心理学に興味を持ちました。それまで心理学にはメンタリストのようなイメージを漠然と抱いていましたが、もっと科学的なものだと印象が変わりました。
角谷さん 高校でダンス部のキャプテンを務めて部員と向き合う中で、他者との関わり方を学びたいと思ったことが志望のきっかけです。また、ダンスをしていたのでメイクや服装、所作がどのような印象を与えるかということにも興味がありました。
貴島さん 心理学部を志した理由は、自分自身が特に興味を持って学べる分野だと感じたからです。私が大学受験をする頃には、心理学の書籍や論文が多く出ており、注目を浴びている分野でもあると思いました。「心理学部」が開設されている大学の中でも、歴史のある同志社大学で心理学を学びたいと考えました。
竹原先生 三者三様の理由で大変興味深いですね。実際に入学してみていかがでしたか。
角谷さん 文系のイメージが強い中、心理学はヒトの目に見えない部分を数値・データ化して学ぶということで、実験がたくさんあることに驚きました。また、心理学部は他の学部に比べて人数も少ないということもあり、すぐに同期で仲良くなれます。また、私は1年間留学で休学したのですが、休学後のゼミ活動が不安だった中、快く受け入れてくれる先生や、他の学生がいたおかげで卒業研究も楽しんで取り組むことができました。
貴島さん 確かに学生同士や先生とのつながりは強いですよね。私は九州から出てきたこともありますが、大学生活はさまざまな考え方を持った方から刺激をもらう毎日でした。学問に関しては、実験室や道具等が充実していることに驚きました。
西脇さん 1年次から「生理指標を用いた嘘発見器」といった本格的な心理学の実験ができて、楽しみながら心理学を学べました。2年次からは専門的なことをより深く学べるのですが、竹原先生の講義は特に面白いです!神経・行動心理学領域に興味のある方はぜひ履修してみてほしいです。
竹原先生 宣伝ありがとうございます(笑)。交友関係や楽しく学べるというのは本学部の魅力のひとつですね。心理学は日常の人間関係にも活かせるということを、講義の中でもたまに学生に伝えています。少し真面目なところを補足すると、公認心理師や臨床心理士といった受験資格を取りたい学生の方や、学校教育におけるさまざまな問題や、発達に関する問題に取り組みたいという方も多い学部です。

自分なりの着眼点に価値がある。

— 研究テーマについて教えてください。

田村さん

竹原先生 私の専門分野は認知心理学と感情心理学で、顔の魅力研究や感情認識などに取り組んでいますので、みなさんもそれに関連したテーマを選ばれましたね。
貴島さん 男性において、短期的に付き合いたいパートナーおよび長期的に付き合いたいパートナーとして選ばれる女性の顔に、違いがあるのかどうかを研究しました。短期的および長期的なパートナーとして評価の高かった顔画像において、それぞれ社会的地位・社会的魅力・性的魅力・類似性・社交性の5つを比較しました。
西脇さん 私は「空の癒し効果」をテーマに卒業論文を執筆しました。森林浴など自然の癒しについて近年研究が行われているのですが、空については思いのほか研究されていません。これは調べてみる価値があるのではと考え、3人チームで研究しました。空の動画を見る場合はグレーの画像を見る場合よりストレス負荷が軽減されるのか、について実験を行いました。
角谷さん 私は「周囲の人の顔魅力の違いが個人の外見的・内面的魅力評価に与える影響」という研究に取り組みました。ある人の魅力は、周りの人の外見と見比べて相対的に評価されていること、そして外見だけでなく内面に関する評価も変化することがわかり、とても興味深い結果を得られました。
竹原先生 研究においては、実験をしてみたところ有意な結果が得られなかったこともよくあります。しかし、例えば「空の癒し効果」のように、これまで誰も研究しなかったところに着眼すること自体にも大いに価値があります。皆さんにはこれからも独自の発想や気づきを大切にしてもらいたいです。

考える、伝える、頼る力はどれも一生もの。

— 4年間でどのような力が身につきましたか。

毛利先生

西脇さん 一人で悩み過ぎずに誰かを頼ってみる姿勢が身につきました。実験レポートの書き方は先生に伺いましたし、就職活動の際は先輩や家族によく相談していました。誰かに悩みを共有することで、たとえ解決しなかったとしても気持ちが軽くなるものです。
角谷さん 最後まであきらめない力、追求するマインドを得られたと思います。実験や研究、そして卒業論文作成において、思うようにいかなくても考え抜くことを意識していました。就職活動においてもそういった部分を評価していただけました。
貴島さん 日本全国からの学生が集まった心理学部という環境で、コミュニケーション能力が大きく成長したと感じています。また、実験レポート作成や卒業論文執筆において「論理的にまとめる・話す力」を養うことができたと考えています。
竹原先生 やはりみなさん、科学的な考え方ができるようになり、それを効率的に伝達できるようになられますね。私のゼミでは、意見には根拠をつけるように癖をつけてもらいましたので、非常に論理的で完成度の高い卒業論文になりました。

培ったコミュニケーションスキルで幅広い業界へ。

— 卒業後の進路について教えてください。

中村さん

貴島さん 自分の経験や強みを活かせる営業の仕事がしたいと思い、業界については、人々にとって身近な飲食業界の仕事に携わりたいと考えました。コミュニケーション能力など心理学部で身につけた力を活かして、少しでも社会貢献できたらと考えています。
西脇さん 「金融業界は、お客様の役に立つ情報を勉強していくことで、自分自身の生活にも活かせる部分が多い」と考えて、志望しました。入社後は傾聴する姿勢を大切にしていきたいです。お客様の要望をいかにくみ取りサービスを提供するのか、が重要になると考えています。
角谷さん 私は部品メーカーへの就職を決めました。心理学部では他者と協働して社会に貢献する重要性を学んだことから、多くの人と協力するモノづくりに携わりたいと考えたためです。営業やマーケティングに挑戦することになりますが、何事にも心理学部で学んだ粘り強さを活かしていきたいです。
竹原先生 本学部の少人数教育で養われるコミュニケーションスキルや、科学としての心理学を履修する中で身につく論理的な考え方を、就職活動でも存分に活かされていますね。心理学部の方針としても、自分の意見を言いやすく、相談しやすくする環境づくりを心掛けています。また、就職活動がうまくいかないときにも、笑顔を絶やさずに積極的に次へと向かう学生の姿を見ており、とても誇らしく思います。

あなたの中の「不思議」を大切に。

— 最後に、高校生へのメッセージをお願いします。

角谷さん 心理学部は実験やデータの分析方法まで学ぶことができて、他学部にはないスキルを身につけることができると思います。また講義以外にも、個性的な学生が多いため、友人からさまざまな考え方を学び、互いに高め合うことができて良かったと思っています。
貴島さん 同志社大学心理学部には日本でも有数の施設が整っていて、心理学について深い知見を得られます。また、他学部よりも必修以外の科目を履修しやすいため、経済学や商学など全く異なる分野も学ぶことができますし、心理学に関するものをはじめ多様な資格を取得することが可能です。幅広い分野から進路を選びたい人にもおすすめの学部です。
西脇さん 学部選びを迷っている方こそ、ぜひ心理学部を見に来てみてください。私の考えですが、実際に見て面白いと感じることがあれば、受験してみる価値のある学部だと思います。
竹原先生 心理学部を志望・受験される方は、「心理学=占い」「心理学=心が読める」という考えをお持ちかもしれません。それらを入り口にしてでも良いので、人の心の不思議を追究できる科学としての心理学の奥深い世界にハマっていただけると嬉しく思います。きっと、「心理学=占い」という考えが吹き飛ぶはずです。心理学に向き不向きはなく、「心って不思議だな」と感じることができれば、誰でも学問としての心理学を楽しめると信じています。

人の内面という、最も身近なものを扱う科学。

— ありがとうございました。

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